第27回参院選は20日に投開票を迎える。与野党党首らは18日、激戦区を回り、議席獲得へ攻防が熱を帯びた。非改選を含む参院全体で与党過半数維持を必達目標とする石破茂首相(自民党総裁)は、賃上げ実現へ経済を強化したい意向を強調した。立憲民主党の野田佳彦代表はガソリン税の暫定税率を廃止するため、昨年の衆院選に続く与党過半数割れに意欲を示した。
首相は大津市の演説で「経済を強くしたい。賃金が上がる経済に変えたい」と訴えた。代替財源が示されない消費税減税を念頭に「その場限りのいいかげんなことは言わない。次の時代に責任を持つ」と語った。17日には業界団体への電話かけにも時間を費やした。
野田氏は福岡市の街頭に立ち、通常国会では野党7党が協力して暫定税率廃止法案を提出したものの、反対する自民、公明両党によって廃案になったと強調。「立民は家計ファーストだ。自公に政権を担当する資格はない。野党議席の最大化こそが政治を動かす」と述べ、支持を求めた。