トランプ米大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は18日、トランプ大統領が4日にウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した際、不利な戦局を転換するため、ロシアに対し攻勢に転じるべきだと促していたと報じた。ウクライナ政府当局者の話としている。

 トランプ氏は14日、ロシアが50日以内に停戦合意に応じなければ厳しい制裁関税を課すと警告。ロシアへの融和姿勢から圧力強化路線に転換した。ウクライナに対しては、長射程の地対地ミサイル「ATACMS」などの兵器供給を提示したとされる。

 同紙によると、ウクライナ政府当局者は、ATACMSが近くウクライナに届く可能性があると指摘。今後、少なくとも半年は攻勢を維持できるとの見方を示した。

 ATACMSの射程は約300キロで、ウクライナ国境から約450キロ離れたロシアの首都モスクワには届かないとみられる。ウクライナ軍は、昨夏以降に越境攻撃したロシア西部クルスク州やウクライナ南部クリミア半島のロシア軍拠点への攻撃に使用してきた。