赤沢亮正経済再生相

 赤沢亮正経済再生担当相は米東部時間21日午前(日本時間同日深夜)、8回目の関税交渉に臨むためワシントン近郊の空港に到着した。石破茂首相は21日の記者会見で「関税ではなく投資という考え方で、日米双方にとって利益となる合意を実現する」と強調。ただ、参院選大敗で基盤が弱まった石破政権が、米側から譲歩を引き出せるのかどうか疑問視する声が上がる。

 トランプ米政権が相互関税の上乗せ分を発動する8月1日を見据え、閣僚間での合意を目指す。米国が関税引き下げを受け入れない場合でも、上乗せ分発動の再延期を認めさせられるかどうかが焦点となりそうだ。

 赤沢氏は24日に帰国する予定だが、政府は具体的な協議日程は調整中と説明。ベセント財務長官やラトニック商務長官らとの会談が想定される。

 ベセント氏は21日放送の米テレビ番組で、参院選の結果が対日交渉に与える影響を問われ「重要なのは日本政府の事情ではなく、米国民にとって最善の合意をすることだ」と答えた。