国内外の女性監督の作品や、女性に注目した作品を集めた「あいち国際女性映画祭2025」の主催団体が23日、名古屋市で記者会見し、9月11〜15日に同市の2会場で全42作品を上映すると発表した。アンバサダーを務める映画監督の三島有紀子さんは「個人の視点から背景の社会問題を見通す作品が集められている」と述べた。
30回目となる今年は特別企画として、国際女性映画祭として最も歴史が長いとされるフランス・クレテイユの映画祭や、世界最大級の韓国・ソウルの映画祭で上映された作品を日本で初めて公開。
再婚する母の結婚式に出席するため故郷に戻った女性が過去と向き合う姿を描いたトルコの作品「ウォーター・サーフィス」について、三島氏は「女性の葛藤や生き方が、美しい映像の中でストレートに語られている。人生を考えるきっかけになるのではないか」とアピールした。両映画祭の関係者を招いたシンポジウムも開く。
国内14作品も上映。反権力を貫いた大正期の女性思想家を取り上げた「金子文子 何が私をこうさせたか」は世界初公開となる。