水の都・大阪の夏の風物詩である大阪天満宮(大阪市北区)の天神祭は25日、祭神である菅原道真の神霊がみこしや船に乗って街を巡る神事「陸渡御」と「船渡御」が営まれた。市中心部を流れる大川を約100隻の船が行き交い、夜には約3千発の花火を打ち上げ、祭りを締めくくった。
午後3時半ごろ、地元高校生らの音楽隊を先頭に陸渡御の一行が天満宮を出発。強い日差しの中、みこしやだんじりが力強く進む様子を沿道から多くの見物客が見守った。
一行は午後6時ごろから次々と船に乗り込み、船渡御へ。かがり火やちょうちんが川面を照らし、太鼓やかねの音がにぎやかに響いた。神霊を乗せた船や迎えの船などを合わせ計約1万2千人が乗船しているといい、船がすれ違う際には「打ちましょ」のかけ声とともに手拍子する「大阪締め」であいさつを交わした。
天神祭の会場にほど近い大阪城西の丸庭園では、夢洲(大阪市此花区)で開催中の大阪・関西万博をPRするドローンショーも開かれた。約500機が公式キャラクター「ミャクミャク」や踊る人の姿を夜空に表現した。