【ベルリン共同】ドイツのメルツ首相率いる連立政権は30日、5205億ユーロ(約89兆円)の歳出を盛り込んだ2026年の連邦政府予算案を閣議決定した。ロシアのウクライナ侵攻を受けた対ロ抑止力向上のために防衛費を大幅に増額、経済の競争力強化に向けインフラ投資を充実させるため25年比で3・5%増となった。

 予算案は連邦議会で審議される。メルツ氏は首相就任直前の今年3月、財政規律を緩和する基本法改正案を成立させ、防衛費などの大幅な増額に向けた道を開いている。

 NATOは6月の首脳会議で防衛費をGDP比3・5%、道路・港湾施設の整備なども合わせた防衛支出を同5%とする新たな目標で合意した。