第107回全国高校野球選手権大会の開会式。暑さ対策として初めて夕方に実施された=5日、甲子園球場

 5日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕した全国高校野球選手権大会では、暑さ対策として開会式を初めて夕方に実施した。各地で、気温40度を超える地点も珍しくない異例の猛暑。選手らの健康に悪影響が出かねない状況で、対応を迫られての試みだった。昨年大会も出場した健大高崎(群馬)の加藤大成主将は「暑さは気にならなかった。対策として良かったと思う」と歓迎し、出場校の選手からは効果を実感する声が聞かれた。

 昨年までは朝に開かれていた式典。5日午後4時の甲子園球場周辺の気温は約32度で、前回大会を制した京都国際の倉橋翔主将は「だいぶ楽だった」と振り返った。花巻東(岩手)の中村耕太朗主将は「全然暑く感じなかった。風もあったし熱中症になることはないと感じた」と話した。

 熊本県から来場した40代男性は「涼しくていい。朝の開催だと徐々に気温が上がってしまうので、夕方開催は選手の負担も減っていいのでは」と語った。