広島の平和記念式典で「平和への誓い」を朗読する子ども代表に選ばれた広島市立祇園小6年の佐々木駿さん(12)は、幼少期から身に付けた英語を使い、小2の時から平和記念公園で訪日外国人に原爆の歴史を伝えるガイドを続ける。二度と核兵器が使われないよう、被爆地と世界の「平和の架け橋」になりたいと願う。
「核があれば戦争が防げると思っていたけれど、あなたの話で考えが変わった」。佐々木さんがガイドを務めた米国人男性の言葉だ。被爆者である曽祖母の話に涙する人も多く「一人の力は小さいが、伝えることで人の心を動かし、平和の輪を広げていける」と力づけられた。
曽祖母は12歳の時、爆心地から1・5キロ地点で被爆し、黒い雨に打たれた。乳がんと大腸がんを患い、69歳で亡くなった。
同じく代表に選ばれた広島市立皆実小6年の関口千恵璃さん(12)は、ロシアが侵攻するウクライナから母と3人で避難してきた姉妹と友人になった。姉妹の父は母国に残っており、関口さんは大切な家族との日常を奪うのが戦争だと考えるようになった。