建設現場のアスベストを巡る訴訟で和解が成立し、横断幕を掲げる原告と弁護団=7日午後、東京・霞が関

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い、健康被害が生じた元労働者や遺族らが建材メーカーに損害賠償を求めた東京第1、2陣訴訟は7日、東京高裁で和解した。原告計400人に、主要メーカー計7社が1人当たり平均1千数百万円を賠償し、謝罪する内容。弁護団は「これまでにない大規模な和解で意義がある。同種訴訟への影響も大きい」としている。

 和解したメーカーは、ニチアス、太平洋セメント、エム・エム・ケイ、エーアンドエーマテリアル(いずれも東京都)、ノザワ(神戸市)など。「適切な警告表示を怠ったことで甚大な被害を生じさせた」とし「深くおわびする」との謝罪も盛り込まれた。