戦時下の国民学校などで校内の出来事を記録した「学校日誌」について、学習院大の斉藤利彦名誉教授の研究グループが調査したところ、28都道府県と台湾で少なくとも約110校分が残されていたことが7日、分かった。「児童爆死」「特攻隊顕彰」などの記述があり、子どもたちや地域が戦争に巻き込まれた様子や、軍国主義教育の影響が色濃く浮かぶ。斉藤氏は「当時の状況を知る貴重な1次資料だ」としている。
斉藤氏によると、学校日誌は教職員らが書き残したとみられ、県の定めで「保存永年」とされていたものもあった。空襲で焼失したり戦後に処分されたりしたものが多く、全国的な保存状況は把握されてこなかった。