気象庁=東京・虎ノ門

 前線や上空の寒気の影響で、9日は九州や東北などで大雨の場所があった。気象庁は9日深夜から10日未明にかけ、福岡県の福岡地方と北九州地方で線状降水帯が発生したとして、顕著な大雨に関する気象情報を発表した。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水の危険度が急激に高まっているとしている。福岡県新宮町付近ではレーダーによる解析の結果、9日午後11時40分までの1時間に約120ミリの雨量となった。

 気象庁は10日夜の初めごろにかけて山口、福岡、佐賀、長崎の4県で線状降水帯が発生する可能性があるとして、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への厳重な警戒を求めた。前線が停滞し、12日ごろにかけて北―西日本の広い範囲で大雨の恐れがある。

 気象庁によると、東シナ海から九州、伊豆諸島を通って日本の東へ延びた前線に、暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が非常に不安定になっている。前線は次第に北上し、10日は西日本から東北へ延びる。

 10日午後6時までの24時間予想降水量は多い所で、九州北部300ミリ、四国200ミリ。