百日ぜきの累計患者数推移

 国立健康危機管理研究機構は12日、全国の医療機関から7月28日〜8月3日の1週間に報告された、激しいせきが続く「百日ぜき」の患者数が、速報値で3599人だったと明らかにした。今年の累計は6万826人。現在の集計法となった2018年以降、昨年までの最多だった19年の計1万6845人を大幅に上回り、初めて6万人を超えた。

 前週は6週間ぶりに1週間当たりの患者数が減少したものの、再び200人増えた。今年は4月に1週間当たり千人を超え、6月半ば以降、3千人を超える水準が続いている。

 百日ぜきは「百日ぜき菌」が原因の感染症で、風邪症状から始まり、徐々にせきが激しくなる。乳児は重症化しやすく、肺炎や脳症を併発して死亡することもある。

 飛沫や、患者との接触で感染が広がり、患者は10代以下の子供が中心となっている。

 また、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の今年の累計患者数は、速報値で124人となり、24年の累計120人(暫定値)を上回った。