ビール大手4社は14日、ビール類の7月の販売実績を発表し、市場全体の販売数量は各社の推計で前年同月に比べ約2%減少した。4月に実施した値上げの影響が残る一方で、猛暑によって伸びたビール需要が下支えしたとみられる。
各社とも値上げの影響が大きかった低価格帯の発泡酒などが伸び悩む。一方で、節約志向や好みの多様化を背景に缶酎ハイは好調が続いているという。
メーカー別では、ビール類の金額ベースの販売実績を公表しているアサヒビールが2%増。数量ベースでは「スーパードライ」ブランドが3%減となるなどマイナスが目立ったが、ビール類全体の売り上げは値上げ効果で伸びた。
キリンビールは金額ベースで1%増。「一番搾り」ブランドの販売数量は販促が奏功し8%増だったが、「晴れ風」は人気が落ち着き13%減だった。
サントリーは数量ベースで3%減。「プレミアムモルツ」ブランドが前年に限定品を発売した反動で減少した。サッポロビールは数量ベースで4%増。「黒ラベル」ブランドが好調だった。