記者会見する大阪メトロの堀元治交通事業本部長(右)=14日午前、大阪市西区

 大阪メトロは14日、大阪市西区の本社で記者会見を開き、中央線の車両に電気を供給するため線路の脇に設けた3本目のレール「サードレール」が停電したことが運行トラブルの原因だと説明、謝罪した。トラブルがあった場所と同様の構造となっている全ての地点で緊急点検を実施するとしている。

 通常の電車は架線からパンタグラフで電気を供給。これに対し中央線は、車両の横に敷いたサードレールから供給する仕組みだ。

 メトロによると、今回のトラブルは寒暖差によるサードレールの伸縮を吸収するために設けた継ぎ目付近で発生。レール同士をつなぐ電線を覆っていたシートに、鉄粉や水分が付着し、ショートした可能性があるという。

 13日午後9時半ごろ、コスモスクエア(大阪市住之江区)―大阪港(同市港区)間で電車に電気を供給できなくなり、点検のため運転を見合わせ。午後10時10分以降、万博会場直結の夢洲―コスモスクエア間などで折り返し運転を始め、一晩中続けた。その後に復旧し、全線で運転を再開したのは14日午前5時25分だった。