中国福建省石獅市の漁港から出港する漁船=16日(共同)

 【石獅共同】中国が沖縄県・尖閣諸島周辺や台湾海峡を含む東シナ海に設けた禁漁期間が16日に明け、福建省石獅市の漁港から多数の漁船が出港した。2016年の禁漁明けには尖閣周辺に漁船200〜300隻が押し寄せたが、近年は漁船の尖閣領海への侵入は減少傾向にある。中国側は偶発的事故による日中関係悪化を懸念しているとみられ「敏感な海域」での操業を取り締まっている。

 尖閣領海に侵入した中国漁船に対する海上保安庁の退去警告は21年の81隻から24年には0隻へ減少。今年は今月1日時点で4隻だった。

 5月から続く禁漁が16日正午(日本時間午後1時)に明けると、漁船が爆竹を鳴らしながら次々と出港した。