記者会見する日本ボクシング連盟の仲間達也会長=22日、東京都新宿区

 アマチュアを統括する日本ボクシング連盟は22日、東京都内で記者会見し、今月8日に39歳の男性が都内のジムで練習後に意識を失い、急性右硬膜下血腫のため開頭手術を受けたと発表した。意識は回復していない。

 男性は規定で40歳になる年まで大会出場が可能なため、2014年以来の競技復帰を目指し7月ごろ本格的に練習を再開。事故当日は3分3回のスパーリング終了後に呼びかけに応じなくなり、救急搬送された。ダウンや強打を続けて浴びることはなかったという。関係者から聞き取りにより、08年に小さな硬膜下血腫の既往歴が判明した。

 日本連盟は35歳以上や、5年以上のブランクがある選手に対し、初回の選手登録時と同様に脳の画像検査を義務づけることを決めた。仲間達也会長は「練習は医療体制がしっかりしていない分、リスクが高い。安全管理対策が必要」と述べた。

 プロでは8月上旬の試合後に開頭手術を受けた選手2人が亡くなっており、競技の安全性向上が課題となっている。