学校衛生の普及に身をささげた日本初の公費負担の学校看護婦、広瀬ます(1883~1935年)の精神は、「まず健康」という言葉と共に、勤務先だった京町小学校(岐阜市)で時代を超えて親しまれた。2010年4月に京町小など2校が統合して岐阜小学校(同)が誕生した後も、「まず健康」は学校生活の柱に据えられ、現代では児童の新型コロナウイルス対策にも効果をみせている。
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18年度、岐阜小の6年生が社会科の授業の一環で広瀬ますについて学んだ。その成果を生かして、保健室そばの掲示板に設置したのが「広瀬ますコーナー」だ。旧京町小の校舎の壁に掲げられていた「まず健康」の巨大標識はいま、このコーナーに飾られ、力強く健康づくりの大切さを児童に伝えている。
21年12月には、学校関係者や保護者でつくる学校保健安全委員会で藤田忠久校長がますの功績を紹介し、「広瀬ますがいた京町小を前身に持つ岐阜小だからこそ、健康に留意して、新型コロナ対応のモデル的な学校になるんだという気概を持とう」と呼び掛けた。藤田校長は「広瀬ますの存在は学校の誇り。勉強や運動だけでなく、『まず健康』の意識を高くしている」と語る。その成果は、新型コロナウイルス対策における給食時の「黙食」の徹底など、児童の衛生意識の高さとして表れているーという。
同校の養護教諭、國居美佳代さんも「心身が健康であってこその学習や体づくり」と強調する。閉校する前年度まで京町小に5年間勤務し「あの広瀬ますがいた学校に来ることができた、と強く意識したのを覚えている」と振り返る。
岐阜小では、全校児童が「けんこうファイル」を持つ。自分の身体測定や健康診断の結果をまとめたものだ。國居さんが京町小勤務時代に始めた取り組みで、「自分なりに健康の目標を持って、学校生活を送ってほしい」との思いを込めた。子どもたちが日常生活から意識して健康づくりに取り組むのを助けている。









