筆者の友人Aと彼のお母さんの話です。
今となっては確認しようがないということですが、購入時の値段から推測して、それは1997年から2003年の間のことだと推定されます。
投資経験もそれほどなかったという友人Aのお母さんは、その頃、総合商社X社の株式を240円で1000株購入されていました。
売買金額24万円、それほど背伸びした投資ではありません。
この頃の相場付きといえば、日本では不良債権問題に端を発した「金融危機」の一方で、米国のインターネット関連企業の株価が軒並み上昇した、いわゆる「ITバブル」を挟んだ時期でしたが、商社株といえば市場の評価としては不人気な部類の銘柄で、それは値段が示すとおりといえるでしょう。
◆ウォーレン・バフェットの買い
そんな中、何かの売買での損失を取り返すべく、友人Aのお母さんはX社株を買い、2018年に他界されるまで手をつけられることはなかったのだそうです。
相続財産のうち、X社株は友人Aが相続し、その際の株価は2000円前後を行ったり来たり。
つまり、亡くなられるまでの約20年間で7~8倍になったわけで、投資効果としてはもうこれで十分過ぎるほどです。
しかし、友人Aは形見のような気もしていたとのことで、そのまま放置していたところ、そうこうしている間に、かの「世界三大投資家」の一角、ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社である「バークシャー・ハザウェイ」が、X社を含む5大商社株に投資を開始した、と伝わるや、これをきっかけとして商社株の動きは更なる大相場の様相へと転じることになります。
そして直近、...









