岐阜新聞の創刊145年を記念した純米大吟醸酒「百華(ひゃっか)の宴(えん)」が12日に発売される。飛騨川沿いにある白扇酒造(加茂郡川辺町中川辺)が手がけた。岐阜の地で生まれた酵母、酒米、そして仕込み水と、培われた醸造技術で造られた逸品。郷土の資源を融合させた地酒に込められた研究現場や酒造りの人たちの思いを紹介する。
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日本酒の主原料は「米」「米麹(こうじ)」「水」だけ。中でも米は、味わいや香りを決める、最も重要な原料だ。米のでんぷんが発酵のためのエネルギーとなり、分解されて甘みやうま味へと変化する。
「百華の宴」の製造に、白扇酒造が選んだのは県が誇る酒造好適米「ひだほまれ」だ。全国には山田錦や雄町といった、有名な酒米があるが、加藤祐基副社長(42)は「この地で取れた米に、この地の水を使って、お酒を造りたい」というコンセプトを掲げて取り組んだ。
ひだほまれの特徴は大粒。米の中心部に白く不透明で、でんぷん質が詰まっていない隙間の「心白(しんぱく)」が大きい。心白は良質な麹が作りやすくなる要素だ。また服部龍二杜氏(とうじ)(38)は「醪(もろみ)の中での発酵が活発。これを『溶ける』と表現しますが、ひだほまれはよく溶ける。狙った香りや味を出すのに調整しやすい」と評し、造り手の腕を発揮し、酒の個性を生み出す最適な米といえる。
ひだほまれは酒蔵の要望を受け、吉城郡古川町(現飛騨市)の県高冷地農業試験場(現県中山間農業研究所)で1971年から育成が始まった。当時の酒米は、...















