大垣市が導入を進めているアプリ「ポケット学芸員」。展示品の解説や案内音声、動画を手元のスマートフォンで楽しめる=同市船町、奥の細道むすびの地記念館
「ポケット学芸員」の画面。展示品の番号を入れるなどして、画像や解説文、音声で展示品の詳細を学ぶことができる=同

 岐阜県大垣市は、市内の歴史文化施設の展示品の解説をスマートフォンで楽しめるシステムの導入を進めている。収蔵品のデータベースと連動した無料アプリをインストールすれば、手元で展示品の解説や画像、音声での紹介を見られる。現在6施設が対応しており、本年度中に計19施設まで増やす。来館者の理解を深める手助けとするほか、施設のPRにもつなげる。

 アプリは、博物館や美術館の収蔵管理システム開発の早稲田システム開発(東京)が開発した「ポケット学芸員」。市は同社の収蔵管理システムを使っており、同社の協力で収蔵品情報をアプリと接続。既存のシステムとアプリのため、新規導入コストはほとんどかかっていない。

 現在、守屋多々志美術館(郭町)や奥の細道むすびの地記念館(船町)などで利用できる。県内では県博物館(関市)や中津川市鉱物博物館(中津川市)などが導入しているが、本格的に複数の施設でアプリを採用しているのは、県内では大垣市のみという。

 企画展「芭蕉の時代~俳諧好き大集合~」が開かれているむすびの地記念館では、展示品の横に番号があり、アプリへの番号入力や、アプリ内の一覧から解説を参照できる。場所を問わず使えるので、各施設への訪問前後に展示品について学ぶこともできる。記念館では音声解説端末があるものの、感染症対策から使用を控えており、代替手段としても活用されている。

 また、アプリは全国の施設をカバーしており、全国のアプリ利用者に向けての施設紹介やPRも期待できるといい、市は「世代を問わず利用が広がっている。市内の施設を知ってもらい、大垣に行ってみようと思ってもらえれば。順次コンテンツを充実させていく」とする。今後、市内各所の歴史的遺産など、歴史文化施設以外への活用も視野に入れて整備を進める考えだ。