広報ぎふ6月1日号の表紙

 岐阜市が広報誌「広報ぎふ」6月1日号の表紙に載せた伝統工芸品「岐阜和傘」の写真が、中国で組み立てた和傘だったことが分かった。写真は岐阜和傘が国の伝統的工芸品に指定されたことを伝える見出しと共に紹介。市は、海外製でも岐阜和傘と称することは問題ないとの見解を示しつつ、地元製だと誤解を招きかねないことには「配慮が足りなかった」と述べた。

 広報誌は「伝統的工芸品に指定『岐阜和傘』」の見出しで、舞踊傘3本の写真を一面に掲載。発行後に市民らから「中国製ではないのか」との指摘を受けた。市によると、写真の傘3本はいずれも市が所有。どういう経緯で所有することになったのか不明で、今回指摘を受けて調べるまで中国製と知らなかったという。

 岐阜和傘には生産場所を含めて明確な定義がないといい、担当者は「海外で委託生産されたものも岐阜和傘として販売されてきた。写真が岐阜和傘であることに間違いはない」と説明した。今後、国の伝統的工芸品として販売する際は、法律に基づき、一定の地域で産地形成がなされていることなど五つの要件を満たすことが必要となる。

 市内の製造販売業者によると、人件費の安さと人手不足を理由に、中国で1980年代末から10年ほど前まで生産を委託した時期があった。当初は日本人が現地で指導し、部品も岐阜から輸出したという。

 この業者は「お客さんには中国製と伝えた上で岐阜和傘でなく和傘として販売した。売値は国産品の半値以下だ」と話している。