関西岐阜県人連合会のメンバー=大阪市内

 大阪、京都、神戸の各県人会が連合して関西岐阜県人連合会がある。私は木の国岐阜の木材を建築材料として全国に売るために、関西地区では大阪府箕面市と神戸市に支店を出し2府4県で仕事をしている。特に箕面のモデルハウス展示場では東濃ひのきを使った「匠の館」をはじめ岐阜の伝統文化の情報発信にも力を入れており、そんな事から連合会長の職を賜っている。

 私は岐阜県恵那郡加子母村に生まれ、小学5年生から建設作業の仕事をして60年余りこの地で建設業を営んでいるが、今日、日本の家づくりが日本の木材や日本の自然素材を使わなくなっていく現状を愁いている。そこで私は全国各地でたくさんの工事をやっているが全ての資材を加子母で調達し、加工し、現地へ送り込んでいる。職人もまた、できる限りそうしている。

 阪神淡路大震災のボランティアを機会に関西に進出してもう27年、たくさんのお客さまができたし地元の社員もできた。大学や専門学校ともお付き合いをしている。これからもっともっと関西に根を張って、私たちの思いの家づくりをしていきたいと頑張っている。

 また、「木の家づくり」をテーマにその気のある学生を集めて勉強会もやっている。名付けて「かしも木匠塾」。8大学、300人余りが夏休みに全国から集って寝食を共にして生活しながら木の勉強をしている。誠に壮観だ。村を挙げて応援している。

 海外では、ブラジルで茶室の保全をもう30年余りやっている。ジャパンハウスの仕事もした。オーストラリアで東濃ひのきの庵も建てている。これから世界へ出て日本の文化と芸術を広めてゆきたい。日本の建物を作りたい。

 “飛山濃水”の岐阜県人が互いに手を取り合って「自然と共に生きる」「自然の中で生きる」「自然らしく生きる」活動を世界に広め、この大切な地球を長持ちさせるための世界に変えていけたらと思う。

◆関西岐阜県人連合会長 中島紀于さん略歴

 なかしま・のりお 岐阜工業高校土木科卒業後、中津川市加子母(旧加子母村)にて建設業を営む。77歳。

▼メッセージ

 関西人の気風が大好きで関西と岐阜、関西と世界を結ぶ活動をしてゆきたい。