ヨロズが安八郡輪之内町楡俣地区に建設する新工場のイメージ図
協定書を手にする平中勉社長(左)と木野隆之町長=輪之内町中郷新田、町文化会館

 自動車部品メーカー大手のヨロズ(横浜市)は、岐阜県安八郡輪之内町に生産工程の100%脱炭素化を実現した新工場を建設する。総投資額は約120億円。グループ子会社ヨロズ愛知(名古屋市)の生産を移管し、主力のサスペンション部品など自動車部品を製造する。21日に輪之内町で会見した平中勉社長は「圧倒的な競争力と徹底的な環境への配慮で、日本の部品メーカーのモデル工場を目指す」と語った。工場は11月着工、2024年1月の稼働予定。

 同社は、ヨロズ愛知が手狭で夜間の操業ができないなどの理由から、工場の移転を検討。名古屋市や納入先へのアクセスの良さ、輪之内町が二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロを目指している点などから、同町への進出を決めた。町が企業誘致を目的に整備中の、楡俣北部地区約7万9700平方メートルの工場用地に、鉄骨平屋の工場と2階建ての事務所棟を新設する。

 新工場は、併設の事務所棟と合わせて延べ約1万8400平方メートル。2030年に向けて2期、3期と工事を施工し、将来的には工場の広さ、生産能力ともにヨロズ愛知の3倍以上とすることを目指す。老朽化した設備を一新し、需要が高い最新の超厚膜塗装設備を導入。太陽光発電と二酸化炭素排出量実質ゼロの燃料熱源の採用で、脱炭素化を実現する。

 町内で誘致協定締結式があり、平中社長は「将来にわたって輪之内で事業を拡大させ、地域に貢献したい」とあいさつし、新工場で作った太陽光由来エネルギーを町に融通したり、工場内食堂を一般に開放したりするなどの地域共生案を披露。操業時はヨロズ愛知と同規模の約150人、いずれは約300人の人員を雇用したい考え。

 木野隆之町長は「念願の締結であり出発点。世界に通用するものづくりと地域の雇用創出に向けて、互いに良い関係を築きたい」と述べた。