ヤマトサンショウウオの幼生を放流する岐阜高校自然科学部生物班の生徒たち=岐阜市内
ヤマトサンショウウオの幼生(岐阜高校自然科学部生物班提供)

 絶滅が危ぶまれている両生類「ヤマトサンショウウオ」を保護・研究している岐阜市大縄場の岐阜高校自然科学部生物班が、市内の生息地などに幼生計7131匹を放流した。

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 人里近い森や竹林にすむヤマトサンショウウオは、環境の変化で個体数が減少。県内では岐阜市、海津市、揖斐郡揖斐川町の計4カ所でしか生息が確認されていない。環境省の絶滅危惧種リスト(レッドリスト)で絶滅危惧Ⅱ種に指定されているほか、岐阜市は条例で捕獲を禁じている。

 同班は絶滅から救おうと2007年に保護活動を開始。陸上生活に入る前、田んぼや池、沼で暮らす卵(らん)のうや幼生の時期の生存率が1~2割と低いため、同班では卵のうや幼生を捕獲して3~4カ月間、校舎内で飼育。上陸に適した状態まで育ててから生息地に戻している。これまでに約4万匹を放流した。

 今年は部員23人が2月中旬に飼育を開始。新型コロナウイルス感染拡大の影響で休日の部活動が中止となったが、学校から特別に許可を受け、水槽の掃除や餌やりなど一日も欠かすことなく世話を続けてきた。岐阜市北部にある生息地と岐阜大学(同市柳戸)構内の人工池「淡水生物園」に幼生を放流することになり、23日は部員19人が6094匹を携えて生息地を訪れた。

 部員たちは約3~4センチに育った幼生を透明なカップに移し、生息が確認されている沢へ放った。3年生(17)は「人間の手を加えなくてもよくなるよう、後輩にも活動を継続してほしい」と話した。