揖斐川の左岸側にあり、山裾の狭い平地に集落があります。旧久瀬村の東津汲地域です。

 木ヘンに密ですから、もちろん植物や樹木に関係しています。久瀬村誌では「シキビの木が多かった。ただし、このシキビは、仏華とするモクレン科のシキミではなくて、赤い実をつけるミカン科の『ミヤマシキミ』のことであるともいう」と解説しています。

 次に「平」ですが、樒平のほか、旧久瀬村には「栗落し平」や「葛籠(つずら)平」があります。この他、揖斐川町内では旧藤橋村に「椿井(つばい)平」や「九郎兵衛平」もありました。「平」は、狭い平坦面の耕地や、10戸以下の集落を指すことが多いようです。揖斐川町の地名を詳説している「ふるさとの地名」(揖斐郡教育会編集発行)は、「山地では平地の広さで野や原と平の区別があったように思われる」と説いています。

【答え】しきびだいら