失敗を恐れず挑戦することの大切さを語る佐藤琢磨選手=加茂郡坂祝町深萱、中日本自動車短大

 自動車の世界三大レースの一つであるインディアナポリス500マイル(インディ500)で2度優勝した経験を持つレーシングドライバーの佐藤琢磨選手(44)が、客員教授を務める岐阜県加茂郡坂祝町深萱の中日本自動車短大で特別講義をした。自動車整備を学ぶ1年生約280人が夢の実現のために失敗を恐れず挑戦することの大切さを学んだ。

 佐藤選手は自動車レースの最高峰F1を経て、2010年から米国のインディカー・シリーズに参戦。インディ500の2勝を含む通算6勝を挙げるなど、日本人記録を塗り替える活躍を見せている。12年から同短大の客員教授に就任、毎年キャリア教育の一環で講義を開いている。

 講義のテーマは「No Attack No Chance」。異例に遅い20歳でキャリアを始められた理由を、高校時代に打ち込んだ自転車競技を挙げ、「目の前の目標達成に向け、自分の限界に挑戦し続けたことが幸運をつかむことにつながった」と話した。また、初優勝した17年のインディ500を振り返り、「エンジニアやメカニックなど全てが完璧に調和しなければ優勝はなかった。車に命を預けられるのはメカニック一人一人を信頼できているからこそ」と、ドライバーの視点から見たメカニックの重要性を語った。

 米国出身でモータースポーツエンジニアリング学科1年の学生(33)は「挑戦を始めるのに年齢は関係ないことを聞き、勇気をもらった。モータースポーツのメカニックになる夢に向かって頑張りたい」と意欲を新たにしていた。