岐阜県安八郡安八町は、賃貸住宅建設大手による「住み続けたい街ランキング」の岐阜県版で1位を獲得した。「愛着がある」で3位、「誇りがある」でも10位にランクインした。5月に就任した岡田立(とどむ)町長(56)は「住み心地の良さの一番の理由はやはり不便がないこと。車ですぐ行ける距離に病院や大型スーパー、ドラッグストアなどがそろっており、ストレスなく大都市圏にもアクセスできる」と太鼓判を押す。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」安八温泉(同町中須)や延長3キロにわたる中須川千本桜、縁結びの神さまをまつる結神社(同町西結)などの名所もある。安八百梅園(同町外善光)では5月末、初夏恒例の「梅ちぎり」が開かれた。3・9ヘクタールの敷地に100種類超、1200本以上の梅が植わっており、品種の多さは全国屈指。町農産物加工運営委員会梅部会7人のほか、職員8人も手伝い、早朝から実った梅を丁寧に落としたり、もいだりして籠に詰めた。
収穫した梅は、梅干しなどに加工し、8月初旬に安八温泉やJAにしみのファーマーズマーケットで販売する。「塩にこだわり、昔ながらの製法で作る。今年もまろやかないい味になると思う」と種田峯子部会長(78)=同町牧=。「会員を増やし、町の特産品として、梅ゼリー、しその粉といった加工品をいつでも買ってもらえるようにしたい」と語る。
ほかにも季節を問わず、県内外から多くの人が訪れる名所がある。町生涯学習センター「ハートピア安八」の敷地内に湧く天然水「しあわせの泉」だ。水の豊かな西濃地域でもひときわ雑味がなくおいしい水が味わえると評判で、町の担当者によると「コーヒーを入れたり、氷を作るのにもお薦め」という。
天然水を求めて愛知県一宮市から訪れた女性(63)は「一度飲むと水道水には戻れない。ポットで沸かすと、魔法瓶の内側に付いたカルキの成分が落ちる不思議な水」と笑いながら、その魅力を話した。
ハートピア安八には、約14万点の蔵書がある図書館や歴史民俗資料館、児童館がある。東海地域でも有数の大きさを誇る口径70センチの天体望遠鏡がある天文台も人気で、毎週開かれる「星見会」は多くの親子でにぎわう。
天文台は、星好きの子どもたちが集まる「天文学研究の中心地」。2012年3月に船越浩海館長(61)が立ち上げたジュニア天文倶楽部には、県内外の小中学生の男女6人が所属。月2、3回ほど集まり、星を観測して課題研究を進めている。
毎年、日本天文学会のジュニアセッションで研究成果を発表しており、昨年は月が楕円(だえん)軌道を描くケプラーの法則を検証。「小中学生とは思えないレベルの高さ」と評価された。現在は「3原色による星の色の再現」をテーマに据え、夜空に浮かぶ星を観測している。登龍中3年の生徒(15)は「同級生は安八町の魅力を水のきれいさや自然の豊かさと言うが、自分はこの天文台と星好きが集まるところが自慢」と胸を張り、「もっとたくさんの人に知ってほしい。町内在住の仲間が増えたらうれしい」と話した。















