春のワシントンを彩る桜並木=米国・ワシントン

 ワシントンD.C.岐阜県人会は、2017年発足の比較的新しい岐阜県人会です。

 ご存じアメリカ合衆国の首都、ワシントンD.C.と、隣接するメリーランド州、バージニア州の、通称DMVエリアに住む岐阜県出身者とその関係者で構成されています。

 首都ワシントンD.C.には大統領官邸(ホワイトハウス)、連邦議会(USキャピトル)、連邦最高裁判所の連邦三権機関それぞれのトップをはじめとする各種連邦機関が集まるほか、16年に古田肇知事が渡米されて、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館と提携協定を結んだ世界最高クラスの収蔵を誇りながらほとんどが無料で見られるスミソニアン博物館群もあります。

 中心には頂上付近の展望台までエレベーターで昇れる、高さ169メートルのワシントンモニュメントがあり、世界中から多くの観光客を集めます。ポトマック川の入り江、タイダルベイスンにある桜の木々の始まりは、100年以上前に日本から贈られたソメイヨシノで、アメリカ合衆国内で随一の桜の名所となっており、毎年全米桜祭りが開催され、日本からアメリカに輸出されたその素晴らしい景色は、人々を魅了します。

 関ケ原、ベルギーのワーテルローと並んで、世界三大古戦場の一つに数えられる、南北戦争の勝敗を決定付けたと言われる激戦地、アメリカで育った人なら誰でも知っている、リンカーンの演説でも知られる、全米から大勢の学生、生徒が必ずと言っていいほど遠足や修学旅行で訪れるゲティスバーグ古戦場も日帰り圏内です。

 場所柄、滞在する日本人の所属先は日本国大使館、世界銀行、国際通貨基金(IMF)等の政府関係機関が多く、また民間企業関係者の場合はリサーチと法務関係で、比較的長期滞在者が少ないのですが、狭いエリアで生活する同郷の連帯感は強く、世界中から集まった人たちの中で岐阜県出身者を見つけた時の喜びはひとしおです。

 昨年5月に発足した岐阜県人会インターナショナル(GKI)でもアメリカ首都圏の県人会として、積極的に参加して、10月の第1回世界大会もぜひ成功させたいと願っています。

◆ワシントンD.C.岐阜県人会 藤井豊文会長略歴

 ふじい・とよふみ 岐阜市出身。在米25年、米国ヤマト運輸の社員として、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オハイオ、ニューヨーク、バージニアと移り住む。現在では、ニューヨークとワシントンD.C.を行ったり来たりの生活。GKI副会長。58歳。

▼メッセージ

 「ふるさとは遠きにありて思ふもの」。アメリカに住む夢はかないましたが、遠く離れると日本、そしてふるさと岐阜の良さがとてもよく分かります。