岐阜駅から7時間48分、営業キロ297.3キロの道のりを、普通・快速列車でたどってきました。JRの青春18きっぷを使った旅。現在地は兵庫県北部のJR山陰線香住駅。岐阜駅に日帰りするためには、50分後の列車に乗らなければなりません。真夏の港町で、カニ料理を求めさまよいました。カニは食べられたのか?帰ることはできたのか?

JR山陰線香住駅の駅舎=兵庫県香美町

 香住駅止まりの列車から降り立ったのは13時50分過ぎ。2本のホームがあり、特急が止まり、折り返し列車もある、比較的規模の大きい駅ですが、無人駅です。駅構内や駅前にはカニのオブジェが目立ちます。

香住駅前から海岸に続く通り=兵庫県香美町

 照りつける日差し。歩いている人は見当たりません。カニ料理を探し、駅前の通りを歩きます。店は見つかるのですが、目の前に現れるのは「本日休業」「支度中」の看板。時刻はすでに14時。ランチ営業をしていても、ラストオーダーの時間は過ぎているという時間帯です。

 歩いているうちに海岸に出ました。砂浜に波が押し寄せます。2023年度まで海水浴場として開設されていた香住浜。24年度からは海水浴場としては開設されなくなっていて、泳いでいる人はいませんでした。

波が押し寄せる香住浜=兵庫県香美町

 晴れ渡る空に青い海。「これでゴールでもいいかな・・・」と思いつつも、店探しを続行。海岸沿いの道を、カニを求め歩きます。

 土産物屋を発見。ここも、併設の食堂は営業を終了していました。メニューには海鮮丼などがあったのですが・・・ 急いでカニせんべいなどを買っておきます。

 もう時間が迫ってきました。駅に戻るだけでギリギリかも。急ぎます。早足で歩くだけで汗が噴き出ます。店を見つけても、もう食べる時間はありません。最後に見つけた店の軒先には「本日のランチ営業は終了しました」の文字。

 結局、香住駅周辺では何も食べられませんでした。

香住駅前のカニのオブジェとかにぱん

 やむを得ず、自宅から持参した「かにぱん」を口にします。形だけはカニです。

 14時44分発の豊岡行き普通列車がやってきました。国鉄型ディーゼルカーの2両編成。エンジンをうならせながらの、もっさりした加速。昔ながらの汽車旅の雰囲気です。1時間ほど揺られ、豊岡(兵庫県豊岡市)に15時52分着。

記事の後半では「青春18きっぷ」の旅で気づいたこと、気を付けたいことなどを紹介しています。

 豊岡から乗り継ぐ列車は16時21分発。30分ほどの乗り継ぎ時間に、食料を探します。...