【ハンブルク共同】ナチス・ドイツがドイツ北部ハンブルク郊外に設置したノイエンガメ強制収容所の跡で3日、解放80年の追悼式典が開かれた。元収容者で米国に暮らすヘルガ・マルメットさん(96)はスピーチで、欧米でのナショナリズムや反ユダヤ主義の台頭に触れ、「世界は同じ過ちを繰り返そうとしている」と危機感を訴えた。
ベルリンで生まれたユダヤ人のマルメットさんは、110万人以上が虐殺されたポーランドのアウシュビッツ強制収容所を経て、ノイエンガメに送られた。その間に父親は殺され、母親は餓死した。
式典にはショルツ首相も出席し、戦争を「二度と繰り返さないと約束する」と表明した。