【ワシントン共同】米実業家マスク氏が率いるスペースXの拠点「スターベース」がある南部テキサス州の地域が3日、住民投票で市になることが決まった。拠点の名称と同じ「スターベース市」。同時実施の市長選で30代の同社従業員が新市長に選ばれた。マスク氏が市の行政権を事実上握ることになり、懸念する声も出ている。
新たな市はメキシコ国境近くで、同社ロケットの製造施設や発射設備がある。住民は約500人で、地元メディアによると、投票権を持つ283人の大半が同社従業員か関係者だった。
ロケット打ち上げやエンジン試験の際、近くの高速道路やビーチ、公園を閉鎖したりアクセスを制限したりする必要がある。現在は地元のキャメロン郡が権限を持つが、権限を市に移管する法案が州議会で審議されている。同社はスターベースからのロケット打ち上げを年5回から25回に拡大することを検討している。
マスク氏は2021年、市創設の構想を交流サイト(SNS)に投稿していた。