宮内庁は5日、上皇さま(91)が定期検診などの結果、心筋虚血の可能性が高いと診断されたとして、6日から東大病院(東京都文京区)に入院し、精密な検査を受けられると発表した。入院期間は検査結果次第としている。上皇さまに自覚症状はないという。入院は2012年の心臓の冠動脈バイパス手術以来。
宮内庁によると、4月中旬に宮内庁病院で受けた検診で、冠動脈から心臓の筋肉への血流が不十分になる「心筋虚血」が疑われる所見がみられた。その後も再検査していたところ、医師団が5月4日、心筋虚血の可能性が高いと診断した。上皇さまは説明を聞き、冷静に受け止めていたという。
上皇さまは上皇后美智子さまと8日から葉山御用邸(神奈川県葉山町)で静養する予定だったが、延期となった。
上皇さまは22年に右心不全と診断された。現在も血液検査の数値がやや高く、少量の胸水貯留が認められる。薬の服用などで比較的安定した状態が続いている。12年に狭心症と診断され、心臓の冠動脈バイパス手術を受けた。