東京国税局

 羽田空港ターミナルビルを運営する「日本空港ビルデング」(東京、東証プライム上場)の子会社から受け取った、コイン式マッサージチェアの業務委託費を税務申告しなかったなどとして、東京国税局がコンサルティング会社「アネスト」に対し、2019年2月期までの5年間で計約9千万円の申告漏れを指摘していたことが7日、関係者への取材で分かった。

 アネスト社は東京に本社があり、古賀誠自民党元幹事長の長男が代表を務める。追徴税額は無申告加算税などを含め、計約4千万円とみられる。

 日本空港ビルデングの子会社は「ビッグウイング」。ビル内でコイン式マッサージチェアを設置管理し、委託費をアネスト社に支払っていた。しかし関係者によると、実際の業務はアネスト社の下請けの健康機器販売会社が担っていたことが分かった。

 東京国税局はビッグウイング社に対し、アネスト社への委託費は経費と認められないとして、既に約1億円の所得隠しを指摘。受け取ったアネスト社側にも税務調査を実施し、計9千万円の申告漏れを指摘した形だ。