ASEANの非公式外相会議に出席した加盟国の外相ら=1月、マレーシア北部ランカウイ島(共同)
 ASEANの非公式外相会議=1月、マレーシア北部ランカウイ島(共同)

 【シンガポール共同】マレーシアの首都クアラルンプールで今月27日、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)、湾岸協力会議(GCC)の3者が初めて開催する首脳会議の共同声明草案が13日判明した。トランプ米政権が関税発動で国際社会を揺さぶる中、多国間主義の重要性を強調。3者で補完し合いながら貿易や投資の促進に努める決意が盛り込まれた。

 共同通信が草案をASEAN外交筋から入手した。名指しは避けながらも関税措置で2国間交渉に持ち込む米国を念頭に、新たな巨大経済圏を構築してけん制する狙いがあるとみられる。

 草案は、経済統合など5分野を列挙し「共通の課題に取り組む上で、多国間主義や地域統一の重要性」を強調すると明記。「地域での緊密な経済協力を促進する重要性が高まっている」ことを確認し、貿易や投資の促進に向けた包括的パートナーシップの強化を改めて表明するとした。

 3者が包含する多様な経済圏が「分野横断的な貿易や投資の新たな機会を創出する」ことを認識すると指摘。ビジネス促進のための協議会を創設するとした。