航空自衛隊のT4練習機墜落事故で、中谷元・防衛相が16日夜、捜索内容に関する記者会見をやり直す事態になった。最初の会見での「搭乗員らしきものを発見した」などの表現は「不十分、不適切だった」として、2度目の会見では「搭乗員と思われる体の一部」と修正、謝罪した。搭乗員の家族への配慮から「過度にあからさまにならないように婉曲的にした」と釈明した。
最初の会見は午後7時前から。記者団から「搭乗員らしきもの」との言葉遣いは問題があるとの指摘や、具体的な状況を尋ねる質問が相次いだが、詳しい説明を避け、終了後に防衛省を離れた。
同省に戻った中谷氏は、午後8時過ぎから再び会見に臨んだ。発言内容の修正を「誠に申し訳ない。おわびする」と強調し、頭を下げた。最初の会見の質疑応答で話した「ご遺体」との表現も、事実と異なるとして撤回した。