【テヘラン共同】イラン核開発問題を巡り、イランと英仏独の欧州3カ国が16日にトルコで行った外務次官級協議で、国連制裁が全面的に復活すればイランは核拡散防止条約(NPT)から脱退すると警告したことが22日、分かった。イラン外交筋が明らかにした。強硬姿勢をちらつかせて制裁の復活を阻止する狙いがあるとみられる。
英仏独が参加した2015年のイラン核合意を巡っては、イランに合意違反があった場合、参加国の申し立てにより合意で解除された国連安全保障理事会制裁を全て復活させる「スナップバック」規定がある。今年10月の核合意の期限を前に、イランの核開発拡大を懸念する英仏独はスナップバックの発動を示唆して圧力をかけている。
一方、イランは米国と核問題を巡る5回目の高官協議を23日にイタリア・ローマで開く予定。
外交筋によると、イランは16日の協議で英仏独に対し、国防・外交政策全般を統括する最高安全保障委員会(SNSC)がスナップバック発動による制裁復活の場合のNPT脱退を既に承認したと伝達した。