全国農業協同組合連合会(JA全農)は23日、落札した政府備蓄米約19万9千トンのうち、卸売業者に出荷したのは22日時点で52%(約10万4千トン)だったと発表した。徐々に拡大しているがスーパーなどでの品薄感は続いており、卸売業者への迅速な引き渡しを急ぐ。
出荷は3月に落札された計2回の放出分。農林水産省が発表した4月27日時点での小売店への備蓄米流通量は、放出量のわずか7・1%にとどまっている。
備蓄米は検品や精米、複数の銘柄を混ぜたブレンド米として売る作業に時間がかかっている。倉庫が北海道や東北に集中しているために、九州・沖縄や中四国は流通量が他の地域に比べて少ないという課題もある。JA全農は対策として、倉庫への引き取り時期を前倒しし、1日当たりの出荷量を3千トン前後に増やしている。
JA全農は備蓄米の大半を落札。3回目の入札でさらに約9万7千トンを落札している。