博多座の歌舞伎公演を前に行われた「船乗り込み」で手を振る中村勘九郎さん(右端)ら=31日午後、福岡市

 福岡市の博多座で6月4日に初日を迎える歌舞伎公演を前に、出演者が市中心部の博多川を小舟で巡る初夏の風物詩「船乗り込み」が31日に催された。浴衣姿の中村勘九郎さん、七之助さん兄弟らは船上から、詰めかけた約3万5千人のファンの声援に手を振って応えた。

 青空の下、色鮮やかなのぼり旗に飾られた船は30分ほどかけ、ゆっくりと航行。川岸のファンは2人の屋号「中村屋!」などと大きな声をかけ、船に向かって紙吹雪を投げ込んでいた。

 一行は下船後、博多座劇場内で式典を実施。勘九郎さんは「一生懸命、良い舞台をしたい。ぜひ博多座に来てください」と呼びかけた。公演は6月26日まで。