日本で気象業務が始まり150年となった1日、気象庁の野村竜一長官が東京・上野の国立科学博物館で講演し、相次ぐ災害と観測技術の進歩に触れ「まだまだ道半ばで、やるべきことはたくさんある」と述べた。2日に記念式典が開かれる。
野村長官は、前身の東京気象台が1875年6月1日に地震の、同5日に気象の観測を始めたと紹介。1959年にスーパーコンピューターを使った予報が始まるなど体制が強化されたとした。
観測網整備の一方、平成は災害が相次ぎ「技術の発展で災害を克服したという気分が否定された」と指摘。緊急地震速報など危機感を共有するための新たな情報発信を行うようになったと説明した。