テヘラン市内の反米を示す壁画=5月(共同)

 【テヘラン共同】イランが、核開発問題を巡るトランプ米政権からの合意に向けた提案を拒否する方針を固めたことが2日、外交筋への取材で分かった。米側の提案は、イランのウラン濃縮活動の完全停止を求める内容とみられる。外交筋は「完全にバランスを欠いている」と批判した。

 米イランは核問題を巡り4月から高官協議を5回実施。米国は核兵器保有を阻止するとし、イランは平和利用目的の核開発能力の維持を訴えている。イランのアラグチ外相は5月31日、仲介役を務めるオマーンから米提案を受け取ったと表明。「国益に沿った形で適切に返答する」としていた。