東京電力福島第1原発事故後に出た福島県内の除染土の再利用に向け、環境省は3日、12府省庁の関係する職員を対象に、一時保管する中間貯蔵施設(福島県双葉町、大熊町)への視察を呼びかけていることを衆院環境委員会の質疑で明らかにした。

 政府は5月27日、除染土の県外処分を目指して全閣僚が出席する会議を開き、中間貯蔵施設などの見学会を段階的に拡大する方針を示した。省庁敷地での除染土再利用も検討している。直接担当する環境省以外の省庁職員にも視察してもらい、理解醸成を進める狙い。

 5月の会議では官邸で先行利用例を創出することが決まった。今夏に工程表を策定し、候補地選定条件の具体化に入る。