【北京共同】中国の李強首相は3日、河野洋平元衆院議長が率いる日本国際貿易促進協会の訪中団と北京の人民大会堂で会談し、日本がパンダの貸与を希望していることを「重視している」と表明した。パンダの新規貸与の実現に期待が高まりそうだ。李氏は「トランプ米政権の関税政策は世界への挑戦であり、中日両国は協力を深め、対抗していくべきだ」とも訴えた。同行筋が明らかにした。

 習近平指導部は米政権に対抗するため日韓両国を含むアジア各国や欧州との連携を図っている。訪中団に最高指導部メンバーで共産党序列2位の李氏が応対することで日中関係を重視する姿勢をアピールした。

 河野氏は年内に日本での開催を目指す日中韓首脳会談に李氏が出席するよう要請。訪日の際にパンダを連れてくるアイデアを持ちかけると、李氏は笑顔を見せ「重要な提案と受け止める」と応じたという。