【ダーウィン共同】オーストラリアの最大100億豪ドル(約9300億円)規模の新型汎用フリゲート艦計画を巡って日独が受注を争う中、海上自衛隊の最新鋭護衛艦FFM(もがみ型)の「やはぎ」が5日、訓練のため北部ダーウィンに寄港した。6日に共同通信とオーストラリアメディアに艦内を公開。ステルス性能の高さや、ドイツ艦に比べ少人数で運用できる点をアピールした。
海自は6日、オーストラリア海軍関係者も招き、夜は艦上レセプションでもてなした。
海軍の現場レベルでは、ドイツが提案する「MEKO A200」が現行艦との運用継続性が保たれるとして一定の支持がある。日本側には、FFMの扱いやすさを直接体験してもらい、不安を和らげる狙いがある。
田村真禎艦長は、レーダーで捕捉されにくいよう凹凸がほとんどない船体の外壁や、空に向かってマストのように垂直に突き出した複合通信アンテナについて説明。
船体奥深くにある「戦闘指揮所(CIC)」も撮影を禁止した上で、記者団に見せた。