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 佐賀市の乳児院で職員が切り付けられ死亡した事件を受け、こども家庭庁が、一時保護中の子どもと親が面会する際には必ず児童相談所職員が同席するなど適切な対応を徹底するよう全国に通知したことが9日分かった。親からの連絡窓口となる児相の担当児童福祉司を決め、一時保護施設との間に入るとしている。

 事件は5月31日に発生。乳児院で一時保護されていた女児(2)の20代の母親が施設を訪れ職員(55)を切り付けるなどして現行犯逮捕され、殺人容疑で送検された。母親は同月13日に児相で「子どもを返して」と叫び職員と押し合うなどトラブルになったという。

 通知は今月6日付。一時保護で子どもと分離された親には不安や混乱があるとし「細心の配慮が必要」と指摘。親と子との面会は安全を前提に、子の意思も踏まえて判断し、実施する場合は突発的事態に備え児相職員が同席するとした。緊急時にはためらいなく警察などに応援要請をするよう求めた。