石破茂首相は9日、韓国の李在明大統領と初めて電話会談し、緊密に連携していく方針を確認した。政府関係者が明らかにした。両氏はカナダで15日から開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席する予定で、対面での会談の早期実現を確認するとみられる。
核・ミサイル開発を進める北朝鮮をにらみ、日韓関係の強化や、米国を含む3カ国の安全保障協力の深化も申し合わせたい考え。今年は国交正常化60周年の節目で、国民の交流促進の重要性で一致する方向だ。
日本政府は、李氏が大統領選で日本に関し「重要なパートナー」と位置付け協力強化を進めると表明しており、新政権とも良好な関係を継続させたい考えだ。北朝鮮対応や、日本人拉致問題解決には韓国の協力が欠かせず、日韓、日米韓の関係も重視している。
ただ李氏が過去に日本を「敵性国家」と呼ぶなど厳しい発言をしていたこともあり、歴史問題で対日批判が高まる事態を警戒する。