東京商工リサーチが9日発表した全国の5月の企業倒産(負債額1千万円以上)は857件で、今年に入って単月で最多となった。財務基盤の弱い小規模・零細企業を中心に倒産が相次いだ。件数が多かった昨年の5月と比べると15・1%減だった。
負債総額は前年同月比33・9%減の903億円。負債額が1億円未満の小規模な倒産が665件と8割弱を占めた。
従業員の退職や求人難といった人手不足に関連した倒産は23件で、物価高を要因とするものは45件だった。
産業別では、情報通信業が25・0%増の35件、飲食業を含むサービス業が5・8%減の308件だった。