【ロンドン、ワシントン共同】米中両国がロンドンで9日開いた2度目の閣僚級貿易協議は、6時間以上に及んだもようだ。世界各地で自動車などの製造業に影響が出ている中国のレアアース輸出規制などに焦点を合わせて意見を交わしたとみられ、10日も協議を継続する見通し。
トランプ米大統領は9日、記者団に「中国とはうまくやっているが、容易な相手ではない」と語った。「中国を開放したいと考えている。中国にとっても世界にとっても素晴らしいことになる」と強調した。
米側は5月のスイス・ジュネーブでの協議に続き、ベセント財務長官とグリアUSTR代表が協議に参加したほか、ラトニック商務長官も新たに加わった。中国側は何立峰副首相が出席した。
レアアースは自動車やスマホなどの製造に不可欠で、中国が世界生産量の約7割を占める。米国は、中国が5月の協議で高関税策への報復措置を停止または撤廃すると合意した後も、輸出が滞っていると批判。半導体設計用ソフトウエアを手がける米企業に、中国企業へのサービス停止を指示したと報じられた。