
パピキラ(kill Papimake kira2✧)とは?
子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)をなくし「ぎふの女性がずっとキラキラ輝けるように」という想いから生まれた予防啓発キャンペーンです。
男女ともに病気について正しく知り、定期的な検診を受けましょう。
県内の産婦人科の先生にその症状と予防方法を伺いました!

松波総合病院
松波 和寿 院長
1983年東京医科大学卒業後、岐阜大学病院、高山赤十字病院、下呂温泉病院、多治見市民病院、岐阜市民病院に勤め、2016年より病院長。2018年より岐阜県産婦人科医会会長。
VOL.1 子宮頸がんってどんな病気?
子宮のがんには「子宮頸がん」と「子宮体がん」があり、子宮頸がんは子宮の入り口(子宮頸部)にできるがんです。
主な原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスで、性交渉によって感染します。
多くの場合、ウイルスは自然に排除されますが、一部の人では感染が持続し、数年かけてがんに進行することがあります。
症状について
初期症状がほとんどなく、自覚がないまま進行することがあります。進行すると、月経時以外の出血や性交時の出血、異常なおりもの、下腹部や腰の痛み、足のむくみ、尿や便に血が混じるといった症状が現れることもあります。少しでも気になる変化があれば、早めに婦人科を受診しましょう。HPVは性的接触で感染し、男女ともに感染するありふれたウイルスです。性交経験のある女性の多くが一度は感染するとされますが、約90%の人は免疫により自然に排除されます。残る約10%の人は感染が持続し、さらにその一部が前がん状態(異形成)を経て、数年かけて子宮頸がんへ進行することがあります。早期に見つかれば治療しやすく予後も良好ですが、進行すると周囲の組織や遠くの臓器に広がることもあり、早期発見がとても重要です。

かかりやすい年代は?
国立がん研究センターのデータでは、子宮頸がんは年間約1万人が発症し、約2900人が命を落としています。最もかかりやすい年代は、40〜50代といわれていましたが、最近では30代後半が発症のピークで、20〜30代での発症も増えており、若年化が進んでいます。そのため、20歳からの定期的な検診がすすめられており、ワクチンも初めての性交渉前に接種するとより効果的とされています。若いうちからの予防と検診がとても大切です。

子宮頸がんは予防できる
ウイルスであるHPVワクチンは、インフルエンザなどと同様にワクチンを接種することで感染を予防し、子宮頸がんの発症を防ぐ効果があります。
ただ、完全に予防できるわけではないので2年に1回、定期的に子宮頸がん検診を受けることを推奨します。

ワクチンの定期接種&検診に行こう
2007年4月2日~2012年4月1日生まれの女性は、自己負担無しでワクチンを接種することができます。1997年4月2日~2009年4月1日生まれでキャッチアップ接種期間中(2022年4月1日~2025年3月31日)に1回以上接種している方は、2026年3月31日まで公費で残りの接種を完了できるよう経過措置が設けられています。
検査は、産婦人科などの医療機関で受けることができ、ほとんど痛みはありません。手遅れになる前に、定期検診を受けるようにしましょう。
