【バンコク共同】タイのペートンタン首相(38)が、国境問題で対立するカンボジアの実力者フン・セン前首相(72)に取り入るような発言をしているやりとりの録音を暴露されて猛批判を浴び、辞任圧力に直面した。首相は19日、国民に謝罪。発言内容は「緊張を緩和するための戦術だった」と釈明した。
アヌティン内相ら連立政権の一角「タイの誇り党」の閣僚は、暴露された発言内容に抗議し辞表を提出。展開次第では連立政権が崩壊する可能性も浮上した。
発端となったのは、5月下旬に国境地帯で発生したタイ軍とカンボジア軍の交戦。両国関係は緊迫し、カンボジアの強硬姿勢に押される首相の指導力を危惧する声が高まった。