遺骨回収を目指す「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」の潜水調査が行われ、取材に応じる井上洋子共同代表=19日午後、山口県宇部市

 戦時中に朝鮮人を含む183人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で18、19日の2日間、遺骨回収を目指す地元の市民団体による潜水調査が行われた。19日には訪日した韓国の遺族や国会議員を含む70人ほどが現地で調査を見守り、祈りをささげた。

 海中から突き出た通気口「ピーヤ」から水没した坑道に入り、2日間かけて沖側に約200メートルの地点まで到達した。調査で潜った民間ダイバーの伊左治佳孝さん(36)は「坑道の状況をより詳しく把握したい」と述べ、7月末に単独で再度潜るほか、8月末には韓国のダイバーと合同で調査する方針を明らかにした。